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06/11/28(火) 20:33

トゥモロー・ワールド

トゥモロー・ワールド ☆☆☆1/2

ストーリー・
西暦2027年、人類はすでに18年間も子供が誕生していなかった。原因は分からず、人類滅亡の時が刻一刻と迫っていた。希望を失った世界には暴力と無秩序が拡まっていた。こうした中、英国政府は国境を封鎖し不法入国者の徹底した取締りで辛うじて治安を維持していた。そんなある日、エネルギー省の官僚セオは、彼の元妻ジュリアン率いる反政府組織“FISH”に拉致される。ジュリアンの目的は、ある移民の少女を“ヒューマン・プロジェクト”という組織に引き渡すために必要な“通行証”を手に入れることだった。最初は拒否したものの、結局はジュリアンに協力するセオだったが…。

感想・
―SF映画ではなく近未来の現実映画に近いリアリズム―
女性に子どもが出来なくなり18歳以下の人間は存在しない未来。決して先行きが明るいとは言えない今だからこそ本作でキュアロンは強烈なメッセージを我々に託してくる。それは【生への欲望】だ。
一つの光が宿っていると分かった瞬間主人公のセオは必死になってその光を絶やさぬように守りぬく。人間の本能が全開になり直接的な自分の子孫ではなくとも人類の子孫を絶やさぬと様々な難関をかいくぐっていく様はとてもリアルな人間考察の瞬間だ。人間、いや生き物の本来の目的が絶たれた時に一つ光がともるとそれがここまで神々しく映るのはなぜなんだろう。そこでは抗争の真っ只中でも双方が黙り込みその光を見つめてしまう。人間の命のパワーの凄まじさをキュアロンは近未来が舞台とはいえ決してSFアクション映画としては扱わず、むしろ退化してしまった人類の愚かさを近年のテロと報復の現実とリンクさせながら描いていく。特筆すべきラスト付近の長廻しも生への執着心に燃える人間のリアリズムを産む結果となり決してテクニックだけの見せ場に終始することはない。一つの光が絶やさぬ為に死んでいく人間も一瞬にして光が消えてしまう。命の大切さが叫ばれる現在、叫んでおいて他人の命ならどうでもいいという人間が多いからこそ本作の存在意義はとても大きいように思える。
勿論セオ演じるクライブ・オーウェンや一瞬で光が消えるジュリアン・ムーア、マイケル・ケインの脇役ぶりも無視できない。役者たちが懸命に本作の意味を理解しえたからこそキュアロンの描きたかった未来への警告が完全なものになったのだと言える作品だ。

【画像はアメリカ版ポスター】

カテゴリ:映画感想文
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コメント[2]
まかろに 06/11/28(火) 20:51
僕も観ましたよ〜w
完全な形での警告。未来への考慮がされてて期待以上だったかな〜僕は。
ジム 06/12/10() 23:19
>まかろにさん
SFって感じがしませんでしたよね。
遠い未来というよりも近い現実を描こうとしたキュアロンに万歳です。

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氷の微笑2
06/11/28(火) 20:10
ソウ3
06/11/28(火) 21:27